「弁護士に相談する直前に借り入れてしまった!」返済出来ないと分かっていて借りた借金は、任意整理できるか?

任意整理のご依頼をいただき、カードローンやクレジット会社から取引履歴を取り寄せて調べてみると、実はご依頼者様が弁護士に依頼する直前に整理対象の貸金業者からキャッシングなどで現金を借りていたことが発覚することがあります。

このような直前の借入がある場合、どのような問題があるのでしょうか。
今回はこれをテーマにご説明します。

“そもそも最初から返す気がない場合”は詐欺罪が成立する

債務整理するつもりで借り入れるのは×

キャッシング等の借入をした時点で、すでに弁護士に依頼して債務整理をするつもりだったという場合、詐欺罪(刑法246条1項)が成立する可能性があります。

「債務整理をしてカードが止まるから今のうちに使っておこう」とか、「どうせ利息が止まるならたくさん借りておいた方が得だ」と考えているようなケースです。

中には、債務整理の弁護士費用に充てる目的で借りるという人もいるそうです。

このようなケースは、そもそも契約通りの条件で返済する意思がないのに、まるで普通の顧客のように装って借り入れをしているわけですから、カードの利用自体がカード会社を欺く行為になります

カード会社も、直後に債務整理するつもりだと分かっていればカードを停止するなど、取引を拒否したはずです。

意図的にカード会社をだます行為は絶対にやってはいけません。

詐欺罪が成立しなくても交渉は難航する

借りた時点では債務整理をするつもりはなかったという場合は、詐欺罪は成立しません。

しかし、借入れと弁護士介入までの期間が非常に短い場合や、直前の借入れ金額がそれまでに比べて極端に高額であるなどの事情がある場合は、貸金業者は、『詐欺ではないか』と疑いを持つでしょう。

そうなると、たとえ刑事事件として立件はできなくても、任意整理の交渉において利息の免除や長期の分割には応じてくれないこともあります。

一般的には、多くの貸金業者は、弁護士による債務整理のガイドラインを尊重し、引き直し計算をした後の元金のみを3年から5年で分割弁済するという条件で和解に応じてくれることが多いですが、直前に疑わしい借り入れがある場合、ガイドライン通りの和解が組めないことも実際にあります。

その場合は、直前の借入の使途や弁護士に依頼した経緯などを明らかにし、決して詐欺的な借り入れではないことを貸金業者に対して説明しなくてはなりません。

また、たとえば、直前の借入に相当する額を初回でまとめて返済し、残りを分割にしてもらうなどの条件が必要となることもあるでしょう(あくまで一例であり、すべてではありません)。

多重債務で起こりやすい問題。早めの相談を。

複数のカードで毎月やりくりしている、いわゆる多重債務に陥っている方の場合、決して騙すつもりはなくても、弁護士に依頼する直前に借り入れをしてしまっていることがあります。

詐欺罪にあたる場合は論外ですが、そうでないならば、任意整理をあきらめる必要はありません。多重債務を解消するために具体的に行動するべきです。

法律事務所では、全国の大手カード会社やクレジット会社、債権回収会社との間で任意整理を成立させた実績があります。多重債務から脱却したいなら、法律事務所までご相談ください。

債務整理は事務所選びが一番大切!